おだやか読書日記

ミステリとかファンタジーとか

海外作家

レックス・スタウト『編集者を殺せ』(ハヤカワ・ミステリ)

仕事の多忙と体調不良で本が全く読めなかった期間が長かったので、あまり重すぎない古典ミステリを読みました。ものはネロ・ウルフシリーズの長編作品。 ウルフとはライバル関係のクレイマー警部がある事件の被害者宅にあった名前を羅列したメモについて意見…

ヴィヴィアン・コンロイ『プロヴァンス邸の殺人』(ハーパーBOOKS)

あらすじ 1930年、スイスで寄宿学校の音楽教師をしているアタランテは、疎遠だったパリ在住の祖父が亡くなったことで莫大な遺産と館を受け継ぐことになった。しかし相続にあたり、祖父が秘密裏に続けていた探偵業を引き継ぐという条件が付されていた。 引っ…

紫金陳『検察官の遺言』(ハヤカワ・ミステリ文庫)

あらすじ 地下鉄で騒ぎを起こした男が持つスーツケースの中に入っていたのは元検察官・江陽の遺体だった。男は著名な弁護士・張超で、元教え子である江陽の殺害を自供し、警察の捜査によってその証拠も見つかったことで事件は解決したかに思われた。しかし初…

ジョン・バカン『三十九階段』(東京創元社)

あらすじ 第一次世界大戦が目前に迫る英国。南アフリカから帰国した青年ハネーの前に謎のアメリカ人スカッダーが現れる。彼はあるスパイ組織によるギリシア首相カロリデス暗殺計画を知ってしまったとハネーに語ると、数日後、ハネーの部屋で何者かに殺されて…

ファビアン・ニシーザ『郊外の探偵たち』(ハヤカワ・ミステリ)

あらすじ 30年以上殺人事件とは縁遠い平和なニュージャージー州郊外のガソリンスタンドで店員が殺害された。保存中の現場に偶然出くわし子どもがお漏らしをしてしまったことがきっかけで、元FBIのプロファイラーで現在第5子を妊娠中のアンドレアは、今は落ち…

アレイナ・アーカート『解剖学者と殺人鬼』(ハヤカワ・ミステリ文庫/青木創訳)

あらすじ 監察医のレンは、殺人事件の報告を受け現場である沼地に向かうと、そこには腹部を切り裂かれた女の死体が水に浸かっていた。そばにあった被害者の服とともにあったのは一冊のホラー小説。実はこの事件の二週間前にも、水たまりでずぶ濡れになった若…

マージェリー・アリンガム『窓辺の老人 キャンピオン氏の事件簿Ⅰ』(創元推理文庫/猪俣美江子訳)

アガサ・クリスティー、ドロシー・L・セイヤーズ、ナイオ・マーシュと並び、ビッグ4と称されるマージェリー・アリンガムが創造した探偵アルバート・キャンピオンが活躍する日本オリジナル編纂短編集。 収録作品 「ボーダーライン事件」The Border-Line Case …